インフラ設備点検に最先端ロボット技術を導入ハイボット、Vinçotteと協業を開始

Vinçotteが行う点検業務に、ハイボットの革新的なロボット技術を活用

RaaS(Robot as a Service)事業を展開する、株式会社ハイボット(本社:東京都品川区、代表取締役社長 ミケレ グアラニエリ、以下「ハイボット」)は、ベルギー国から認可を受けている検査・認証団体Vinçotteと、協業関係を結びましたのでご報告します。

Vinçotteは、今回の協業関係により、ハイボットが開発しているFloat Armや配管点検ロボットといったロボットソリューションをいち早く導入致します。また、過酷な環境でも動作可能なハイボットの最先端ロボット技術を活用することで、事業領域であるベルギー、オランダ、ルクセンブルクを中心とした各ヨーロッパ地域に事業展開することが可能となります。

Float Armは、多関節機構を備えることで密集した障害物を避けながら動作し、入り口の狭さや安全性の観点から人が行うには難易度の高い圧力タンクの内部検査を、より高精度に行うことができるロボット技術です。また、高所などの点検困難な位置にあるパイプラック設備の点検も可能とし、点検に必要な足場建設作業及び付随する準備時間を大幅に削減することができます。さらに、高解像の点検カメラ、複数のナビゲーションカメラ、3Dセンサー、対象物の厚さを計測する超音波センサーを搭載することで、様々なインフラ設備の点検を可能とします。

配管点検ロボットは、ボイラ設備のヘッダードラムから検査対象の水管に挿入し、水管の肉厚を計測できる革新的なロボットです。一般的に、ボイラ設備の水管は高温で腐食性ガスにさらされており、腐食しやすい環境で稼働しています。配管点検ロボットは、まずヘッダードラムに侵入し、多チャンネルの超音波センサーを水管に挿入します。挿入されたセンサーが水管に沿って動くことで、パイプの肉厚を2Dマップに表現し、腐食や穴などの水管表面の凹凸箇所を即座に視覚化できます。配管点検ロボットを用いることで、これまで数週間要していた点検に係る準備時間を、数日にまで削減可能です。

Vinçotteは試験・検査・認証(TIC)団体のファーストユーザとして、インフラ設備の点検作業におけるハイボットのロボットソリューションのポテンシャルを最大限に引き出し、その領域に新たなトレンドを産み、様々なロボットを積極的に活用するノウハウを蓄積し、近い将来より高度なテクノロジーを活用していくことを目指しています。現在、Vinçotteで初となるFloat Armの稼働実験が行われています。次のステップとして、実際のVinçotteの案件でFloat Arm及び配管点検ロボットの稼働実験が行われる見込みです。最終的なゴールは、資格を持った非破壊検査スペシャリスト集団を結成し、ロボットを活用した検査が行える体制を構築することです。

◆関係者のコメント

・Vinçotte, Innovation Manager, Martijn Cuyx 氏

Vinçotteは、機械の故障や施設の老朽化は危険な作業環境を生み、予定外のダウンタイムを発生させると考えています。昨今、多くの場合において、時間をベースとした検査アプローチが、重要施設の検査に使用されていますが、これらの手法は従来、長期間にわたる準備及び設備稼働の停止、それに伴う必要コストの計上、危険な作業環境を生んでいました。さらに、現在多くの業界ではDXの活用が業務上の優先事項となっていますが、これは設備の所有者がより良い意思決定を行えるよう、検査をよりデジタル化する必要があることを意味しています。

そのため、Vinçotteでは、設備のダウンタイムを最小限に抑え、信頼性の高いデータを可能な限り安全に提供できるソリューションを常に模索しています。ハイボットが開発したロボットソリューションは、まさに我々の信念に合致するものでした。私たちは、ハイボットとの協業関係を拡大し、彼らのソリューションを私たちのオペレーションに統合することを楽しみにしています。

・株式会社ハイボット 代表取締役社長 ミケレ グアラニエリ 氏

Vinçotteとの協業関係により、インフラ設備の保守点検作業に革命が起こるでしょう。将来、保守点検業界に最先端ロボット技術が導入されるだけでなく、時代の先端を突き進む最先端ソリューションを検証・実現することが可能になると予想されているものの、実際には目の前まで来ています。インフラ設備の保守点検業界は、まさしくこのような革命的ソリューションを必要としています。

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