東京・日本/2026年9月
ブラジルにて超高圧送電線のロボティック・メンテナンス・プラットフォームの大規模実証を開始
株式会社ハイボット(以下「当社」)は、このたび経済産業省による「令和7年度補正グローバルサウス未来志向型共創等事業(大型実証 非ASEAN加盟国)」において補助を受け、ブラジル連邦共和国における超高圧送電線遠隔保守ロボットの大規模実証を開始いたします。
【事業概要】
現在、南米最大の送電網(約184,000~190,000km)を有するブラジルでは、高所・活線(通電状態)での送電線保守が、熟練作業者の高齢化・人手不足という課題に直面しながらも、依然として属人的・危険な作業として行われています。世界各地で送電作業員の重傷・墜落死亡事故が報告される中、安全かつ持続可能な保守体制の確立が急務となっています。
当社は本事業を通じて、ロボティクスとAIを活用したロボティック・メンテナンス・プラットフォームを用い、以下の実証を行います。
実施場所:ブラジル連邦共和国
実証規模:作業員の危険環境曝露を約80%削減、保守コストを最大45%削減、年間最大16,000トンのCO2排出削減に貢献
具体的内容:
1.ロボティック・メンテナンス・プラットフォームをイタリア・ブラジル・日本の3拠点で並行フィールド試験を実施
2.ブラジル特有の気候条件に対応する耐候性強化、および現地送電網の導体径・構成への適合改良
3.ブラジルの安全規制への適合設計と認証取得
4.量産検証モデルの製作、および現地規制に適合した超高圧送電線の保守・点検体制の構築
【独自の強み】
ロボティック・メンテナンス・プラットフォームは、送電を停止することなく活線状態のまま複数種類の保守作業を単一プラットフォームで実行できる、商業利用可能なロボットとして世界唯一の技術です。2010年に経済産業省ロボット大賞を受賞した第一世代技術を起点に、欧州最大の送電事業者Terna社(イタリア)との共同開発を経て、実送電線でのフィールド試験6回を成功裏に完了しています。航空障害標識球の取り付け・撤去、ヘリカルアーマーロッドの取り付け、送電線を自律把持するセルフグリッピングクランプなど、いずれも世界初のロボット化技術を実装し、特許5件を出願中です。作業員の危険環境曝露を約80%削減、保守コストを最大45%削減できるほか、AIプラットフォーム「HiBox」と連携した点検データの集中管理・予兆保全も可能とし、送電インフラ保守産業のDX・GXを同時に実現する事業モデルです。
【政府支援の必要性】
本事業には、初期投資として総額約9.5億円の資金が必要と見込まれており、その全額が補助対象経費として計上され、採択された補助金額は6.3億円となります。
本補助金の有無は、事業規模、実施スケジュール、資金調達、採算性、ビジネスモデルのすべてに大きな影響を及ぼし、本事業におけるデファクトスタンダード化の実現可能性を左右する重要な要素となります。中小企業が単独で必要な資金を調達することは困難であり、本補助金を活用することで、3年間の事業期間において、技術適合、認証取得、量産体制の構築、現地での自立運用を一体的に確立することが可能となります。これらを実現し、持続的なスケールアップにつなげるためには、政府による支援が不可欠です。
今回の補助金支援により、初めて商業化に向けた実証を現実的な規模・スケジュールで実施することが可能となります。
【事業の意義・社会的効果】
本事業の大規模実証を実現することにより、日本発のロボティクス技術による活線保守のグローバルスタンダード化を推進するとともに、年間20億円規模の輸出額・5,000万米ドル以上の技術輸出を通じて、日本の対外経済競争力の強化に貢献します。また、実証を通じて得られる適応技術や運用データ、ビジネスモデルの知見を国内の送電インフラの保守にも展開することで、リバースイノベーションによる国内の電力・インフラ・ロボティクス産業への波及効果が期待され、熟練作業者の高齢化や人手不足への対応として、ロボットによる技術継承や作業の高度化にも貢献します。
【パートナーシップのご案内】
本事業の採択につき、既に国内外の複数の企業様からご支援・ご協力をいただいておりますが、今後さらにご参画・ご協力を希望される企業様は当社窓口までご連絡ください。
【会社概要】
会社名: 株式会社ハイボット
代表者: 代表取締役 Michele Guarnieri
事業領域: 産業インフラ向け点検・保守ロボット及びAIプラットフォームの開発・提供(発電所、化学プラント、送電網、航空・重工業分野)
所在地: 東京都品川区北品川五丁目9番15号 渡辺コーポレーションビル4階
窓口担当: 千葉/miki-chiba@hibot.co.jp
株式会社ハイボット 広報チーム